【実話心霊体験談】お家怪談 13話 ~家の前~

実話心霊体験談

こんにちは、BUZZです。

今回のお話は、数年前に住んでいたアパートの近くで起きた、不思議なお話し。

その日は、とても寒い夜でした。

実家で夜ご飯を食べ、自分のアパートへ帰るため車を走らせているところでした。

時刻は夜中の12時を回ったころ。

アパートに帰るためには、大通りから少し入った細い生活道路を通り、左手には小さな川が流れている住宅街を抜けていかなければなりません。

住み始めて2年。

真夜中の道を、何も考えずにゆっくりと走っていました。

すると…

(?!)

運転席側の民家の前に、何かが立っていました。

目で見たように思いましたが、よくよく考えてみると

頭の中に【ドーーーーン】と映像が流れてくるような感覚に近かったと思います。

そこに立っていたのは

白いボロッボロに破れた薄いTシャツを着た

長い黒髪の女性でした。

足元にはサンダルを履いて、下はパジャマのような薄手のズボンです。

12月の真夜中、車の中でもダウンを着ていたくらい

寒い夜に。

そんな服装をしているのを見ると、こちらまで鳥肌が立ちそうですが

それ以上に鳥肌が立ったのは、

女性の腕の中に

赤ちゃんが抱かれていたことです。

(こんな寒い外で…夜泣きをあやしてるのかな?)

立っている場所は、大きめの石段を少し上がっていくと門があるような一軒家の前。

(このお家の人なんやな…ちょっと怖いけど)

数日後の昼下がり。

その頃は仕事が終わった後や土日に、運動がてら近所を散歩するのが習慣でした。

ふと何気なく、以前女性が立っていた家の前を通りかかったとき

心臓が止まるかと思いました。

つい数日前に見た、その家。

玄関に続く石段は草木に覆われ、門の入口はもちろん、

家の入口さえも見えないほど雑草や、伸び放題になった木で埋め尽くされた一軒家でした。

明らかに誰も住んでいないようで、裏手にある駐車場には

埃まみれでパンクした、年式もわからないようなボロボロの車が停まっていました。

この家の女性が、夜泣きする赤ちゃんをあやすために

寒空の中立っていたのだと思っていましたが、

この家には誰も住んでいません。

(近所の人がわざわざこの家の前であやしてたのか?)

(そもそも自分は、なんであの女性がここの家の人やと思ったんやろう…)

その時、気が付きました。

その女性が立っていた場所は、石段の前の道路ではなく

数段上った、石段の上でした。

他人の家の敷地に入ってまで、赤ん坊をあやすでしょうか。

たとえ空き家だと分かっていても、石段の上まで行ってあやす必要があるでしょうか。

ちなみに、この頃住んでいたアパートというのは

前回の【実話心霊体験談】お家怪談 第12話 ~夜泣き~

を聞いたアパートと同じ物件です。

あの日、

赤ちゃんの叫び声が聞こえた日に、

泣いていたのは、あの女性が抱えていた赤ん坊だったとしたら。

これから寒い季節になります。

くれぐれも薄着の女性を見かけたときには

お気を付けください。

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