【実話心霊体験談】学校の怪談 第2話 ~ぺらぺら~

実話心霊体験談

こんにちは!BUZZです。

今回のお話は、私が勤めた学校の中庭での不思議な出来事です。

ある夜、先輩先生から本校にまつわる不思議な話を聞いていました。

どうやら理科室の人体模型は本物の人骨で、学校での怪奇現象が多すぎてお祓いをしてもらったことがあるとか。
夜遅くまで仕事をしていると、突然廊下の人感センサーライトがついたかと思うと、どこからともなく女子生徒の笑い声が廊下中に響いているとか。

先「歴史が長いから、何かと出るらしい。あ、あともう一つ有名な話が【中庭】だね。」
B「中庭ですか?」

体育館の両脇にある鉄扉の外は中庭に通じていて、たくさんの植物が植えてある素敵な空間でした。

B「中庭?中庭で何があったんですか?」


先「聞いちゃう?ある生徒が中庭を通って校舎に入ろうとしたときに、木の陰からすごい目つきで睨んでくる女子生徒を見たって話があって…。また別の生徒からも、中庭に女の子が怒った目つきでいるから通れないって訴えがあったりしてさ。授業中なのにフラフラ歩いている男子生徒がいるっていう目撃情報もあって、その子は…………。」

話の続きを聞きながら、様々な種類の植物が植わっている素敵な中庭の印象が、「女子生徒はあの木陰で睨んでるのかな?」「男の子って、この辺にいたのかな?」と想像がふくらみ、BUZZの中で少しずつ不気味な場所に変わっていくのがわかりました。

ある日、私は体育館でバスケットボールの授業をしていました。

ゲームとゲームの間に設けた給水タイムに、換気のために全開にしていた中庭側の鉄扉から男子生徒が顔を出しました。

彼は剣道部に所属するS君です。

B「どうしたん?授業は??」
S君「理科の授業で、植物の観察してるの。」
B「そかそか。暑いから日陰でやりなー。」

なんてたわいのない話をしていると、

S君「先生。僕の話きいてくれる?」
B「うん、いいよ。」
S君「今朝、武道場に道具を置くために行ったんだ。その帰りに中庭を通ったんだけど、その時に変なものを見たんだよね。」

一瞬嫌な予感がしましたが、その先の答え合わせをしたくて「何を見たの?」と聞いてしまいました。

S君「なんかね、中庭に男の子が立っていて…」
B「…うん」


S君「正面から見たらうちの学校の制服だったと思うんだけど。だけどね、先生。その子、正面から見たら普通の男の子だったんだけど、ふと横を向いたんだよ。そしたらその子【ペラペラ】な紙みたいに薄くてゆらゆら揺れてたんだよね。僕、本当に見たんだよ!?先生…あれは、人?」

ゾッと全身に鳥肌が立つのがわかりました。

B「S君の言っていること、ちゃんと信じてるで。でも、中庭を通るのが怖くなっちゃう人もいるかもしれんから、あんまり色んなところでこの話はしなくてもいいかもね。教えてくれてありがとう。何かがS君には見えたんやろうな。」

なんて話をしながら、私は授業に戻りました。

授業を終えるまで心臓がバクバクしていたのを覚えています。

(…あの話と全く一緒。)

そうです。
あの日、先輩先生から聞いた中庭の男の子の話。
その男の子は、正面から見たら普通の人間のように見えるのですが、横から見たらペラペラに薄くて風で揺れているのだそうです。

話を聞いたときは「ペラペラって。笑」と少し馬鹿にしていましたが、普段まじめで純粋なS君の話と全く一緒だったことに心の底からゾッとしました。

普段何気にふと見た人を
横から見てみてください。

人ではありえない薄さの何かが、
ゆらゆらと揺れて、こちらへ歩いてくるかもしれません。

おわり

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